目黒星美学園活動報告

被災時のトイレ問題に取り組む 目黒星美学園

被災地ボランティアを続けてきた、目黒星美学園の中高校生による「ともに考え、備える活動」。


▲目黒星美学園中学高等学校

中高一貫女子校の目黒星美学園中高等学校は、2012年3月より東日本大震災の被災地である宮城県を訪問し、ボランティア研修を行っています。

2014 年からは東京でできる活動にもチャレンジしたいと考え、都内で宮城県産品を販売するなどの新たな活動にも取り組み、「生徒が学ぶ研修」から「ともに考え、備える活動」へと変化してきました。

2012年8月、生徒達が訪問した荒浜中学校の津波で使えなくなった旧校舎で、救出されるまでの一晩を過ごした経験を聞く機会がありました。


▲荒浜中学校校舎で海を見ながら話を伺う生徒たち

震災が発生した3 月11 日は卒業式だったため、「壁に貼ってあったペーパーフラワーまでトイレに使った」というエピソードは生徒達の心に、とても強く残るものでした。多くの学校では、災害用に食料や水は備蓄していても、トイレ問題にはあまり重きを置いていません。しかし、実はトイレ問題が深刻であったことが多く報告されており、トイレ問題により沢山の震災関連死を招いたことも報告されています。

自分達も未来の被災者。災害時「トイレ問題」を考え、女子生徒の発案で誕生した簡易トイレ。

学校では防災対策を強化していますが、マンホールトイレは4基しかなく、数が足りません。また、電気も通らない状態で女子生徒が屋外のトイレを使うことは、治安上の問題が重くのしかかってきます。
そこで、既存の便器を使用することが安全だという考えから、目黒星美学園では簡易トイレの試作品作りを始めました。

簡易トイレ試供品
▲簡易トイレ試供品

試行錯誤を重ねる中で出会ったのが、「驚異の防臭袋BOS」でした。排泄後に廃棄ができなくても臭わず、菌を閉じこめ衛生的に使用できる処理袋として使用したいと考えました。生理用ナプキンやペットシーツなどに入っている「吸水シート」の製造会社にも掛け合って、目黒星美学園の災害用トイレが誕生しました。

BOS 非常用トイレセットシリーズ(500 回用)
▲BOS 非常用トイレセットシリーズ(500 回用)

クリロン化成では、この災害用トイレに「BOS」を提供するとともに、彼女達からの意見をもとに、学校や大型施設などの避難所に適した、500回使用できる非常用トイレセットを開発しました。
「吸水シート」のアイディアも取り入れ、「BOS 非常用トイレセットシリーズ」が完成しました。

プレゼンする生徒(せんだい防災のひろば)
▲プレゼンする生徒(せんだい防災のひろば)

生徒達は、2015年3月に仙台市で開催された国連防災世界会議のパブリックフォーラムの場で、このトイレの発表を行いました。
震災をきかっけとしたボランティア活動から、自分達も「未来の被災者になるかもしれない」という気づきがあり、「震災を学び、備える活動」へと、新たな活動がはじまっています。

資料提供:目黒星美学園中高等学校(所在: 東京都世田谷区大蔵2-8-1 /校長: 脇村ユキヱ)

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